肩こり

肩こりのおもな原因には、首から肩、背中にかけての筋緊張が考えられます。
緊張によって肩周辺の循環が悪くなり、こり感を引き起こす物質が蓄積することが原因のひとつです。

また、筋肉の緊張で末梢神経に小さな傷ができ、肩こりの症状に繋がる場合もあります。
それでは、日常生活において首肩の緊張が強まる要因には、どのようなものがあるのでしょうか。

●不良姿勢

頭の重さは本来、頚椎のカーブによって負担が分散されています。
しかし、猫背では頚椎の湾曲がなくなっているため、首肩の筋肉に負担がかかる傾向にあります。
日常生活におけるスマホの操作やパソコン作業、車の運転などが、背中の丸まる要因に挙げられます。

●長時間の同じ姿勢

デスクワークや立ち仕事など、長時間身体を動かさないと緊張が強まりやすくなります。
理由としては、姿勢の維持のために筋肉が収縮しつづけるからだと考えられています。

●眼精疲労

目の疲れがあると、まぶたやこめかみ付近の緊張から、首や肩への緊張に繋がりやすくなります。
また、眼精疲労によるかすみ目で物が見えづらくなると、姿勢が前かがみになる傾向があります。

●運動不足

運動不足で筋力が低下していると、全身に血液を送り出す力が不足します。
その結果血行不良に陥り、肩こりが生じやすくなるといわれています。

●身体の冷え

冷えは身体の緊張を強め、血行不良を引き起こすといわれています。

●不規則な生活習慣

不規則な生活によって、自律神経の乱れを招くことがあります。
自律神経の乱れから交感神経が優位な状態になると、身体全体が緊張しやすくなります。

肩こりのおもな症状に、首から肩、背中にかけてのハリ感やこり感、重さ、だるさ、痛みなどが挙げられます。
また、肩こりを放置すると、次のような症状を招くことがあります。

●めまい、吐き気

頚椎周辺の緊張によって自律神経が刺激され、交感神経と副交感神経のバランスが乱れる場合があります。
自律神経の乱れによって、めまいや吐き気に繋がります。

●頭痛

首のうしろ側〜後頭部付近の緊張によって血管や神経が圧迫されると、頭痛（緊張型頭痛）を引き起こすことがあります。
また、自律神経の乱れから頭痛が誘発される場合もあります。

●眼精疲労

首の緊張から頭部への血行不良を起こし、目のまわりの重さやだるさに繋がります。

●手のしびれ

首から鎖骨下、腕、指先まで走る神経が緊張によって圧迫され、手のしびれを生じる場合があります。
肩のケアをしない場合、「肩がこる」「自律神経が乱れる・眼精疲労が悪化する」「より肩まわりの緊張が強まる」といった悪循環を起こす可能性があります。

●ストレッチ

肩こりの解消には、首肩、肩甲骨、胸の筋肉のストレッチが有効とされています。

・首肩のストレッチ

頭を横に倒し、首の横から肩にかけての筋肉をゆっくりと伸ばしましょう。
頭を前側に傾けると、首のうしろ側のストレッチも行えます。

・胸を開くストレッチ

肘を伸ばして壁や柱に手をつき、そのまま胸を開くようにストレッチしましょう。
腕の角度を変えると、胸の筋肉を幅広くストレッチできます。

・肩甲骨のストレッチ

背中側で指を組み、息を吐きながら両腕をゆっくりとうしろに引いていきましょう。

●肩の体操

両手を腰に当てた状態で、円を描くように肩をぐるぐると回しましょう。
前回し、うしろ回しの両方を行ってください。

●運動

ウォーキングによって、全身の血行を促進させましょう。
普通に歩くのではなく、肩甲骨から動かすように腕を大きく振って歩くようにすると、肩こりの改善に効果的です。

毎日20分以上を目標に歩きましょう。
適度な全身運動は、ストレスの解消にも繋がります。

●入浴する

湯船にゆっくりと浸かり、全身を温めましょう。
熱めのお湯の場合は交感神経が刺激されるため、40度前後のぬるめのお湯に浸かることをおすすめします。

●肩や目のまわりを温める

こりを感じた際には、蒸しタオルやホットパックを当てて、肩まわりを温めましょう。
温めることで緊張がやわらぎ、血行の促進も見込めます。
あわせて目のまわりを温めることで、眼精疲労の回復も期待できます。

・顔まわりのセルフマッサージ

目を温めつつ、こめかみから頭皮にかけてセルフマッサージすると、眼精疲労の軽減に繋がります。
指の腹を使って、円を描くようにほぐしていきましょう。

●眼球の体操

眼球を左右、上下、斜めに素早く動かす体操によって、眼精疲労の改善を図りましょう。
休憩しながら行うことが大切です。

●正しい姿勢を意識する

背中の丸まった姿勢は、肩まわりの緊張を強めるといわれています。
顎を引いて、背中を伸ばした姿勢を普段から意識しましょう。
ご紹介した首肩や胸、肩甲骨のストレッチをすると、背中を伸ばしやすくなります。

●長時間同じ姿勢をとらない

同じ姿勢がつづくと、肩や背中が緊張する傾向にあります。
1時間ごとを目安に休憩を入れて、ストレッチや体操など、身体を動かすようにしましょう。

肩こりの原因は、姿勢や背骨のゆがみ、筋肉疲労の蓄積、冷えなどが挙げられます。
放置してしまうと肩こりの悪化に繋がり 、頭痛、めまい、ドライアイなどの症状、神経痛のような痛みやしびれを引き起こすこともあります。

当院では患者様一人ひとりの症状や状態に合わせて肩こり解消の自費メニューのご提案をさせていただきます。

肩こりの原因が筋肉の硬さや疲労の場合は、手技による施術や電気療法を行います。
また、肩こりの原因が姿勢や背骨のゆがみの方には、猫背矯正や背骨矯正、冷え性改善コースでの施術を行い、症状の改善を目指します。

さらに、ストレス解消のためにウォーターベッドの貸し切りといったリラクゼーションコースもございます。
症状や痛みが改善してきたら、よい状態を維持するためのトレーニングコースで鍛えていただき、再発しにくい身体作りも行うことができます。

「治らないもの」「一生付き合っていくもの」とあきらめてしまわず、ぜひ一度当院までご来院ください。