O脚・X脚

●O脚

O脚とは、両足の内くるぶしを揃えて立った際、膝の間に隙間ができる脚の形をいいます。
正面から見た際に、脚の形がO字状に見えるため、この名前でよばれています。
とくにO脚の規定はありませんが、膝の間に指が3本分以上入る場合は、O脚になっていると考えられます。

●X脚

X脚とは、両方の太ももを揃えて立った際、両内くるぶしの間に隙間ができる脚の形をいいます。
正面から見た際に、脚の形がX字状に見えるため、この名前でよばれています。
日本人では、O脚のほうが多くみられます。

●XO脚

O脚とX脚が合わさった、XO脚もあります。
膝の形はX状になっているのですが、膝下が内反してO字状になっています。
膝下の湾曲によって、内くるぶしがつく場合もあります。

●遺伝

生まれつきの骨格やくる病のような病気の影響で、O脚・X脚になっている場合があります。

●ケガの影響

膝周辺の骨折や捻挫などの影響で、膝関節が変形してしまう場合があります。

●骨盤の傾き、筋バランスの偏り

O脚・X脚の骨盤の傾きや、筋力バランスの崩れは、次のような特徴があります。

・O脚

骨盤の後傾、お尻の緊張、内転筋の筋力低下（外側に荷重が偏る）

・X脚

骨盤の前傾、内ももの緊張、お尻の筋力低下（内側に荷重が偏る）

●立ち方、座り方

ガニ股で立つ（O脚）、アヒル座り（X脚）といった、立ち方や座り方の影響で、膝の変形に繋がることがあります。

O脚・X脚は初期症状では外見上の異常のみですが、変形が進むと次のような痛みや機能障害を呈することがあります。

●膝のこわばり、痛み（変形性膝関節症）

O脚・X脚では膝にかかる荷重が内側、外側に偏っているため、膝の軟骨がすり減りやすくなります。
その状態を放置し、将来的に筋力の低下や関節軟骨の弾力性が低下することによって、変形性膝関節症に繋がる可能性があります。
変形性膝関節症では、膝の変形だけではなく、こわばりや痛みなどを生じることがあります。

●股関節まわりの痛み（変形性股関節症）

股関節にかかる荷重バランスの乱れから、股関節痛に繋がる場合があります。
とくに股関節の軟骨がすり減り、変形性股関節症を引き起こした場合は、股関節のこわばりや痛み、安静時の痛みを引き起こす可能性もあります。

●腰痛、肩こり、外反母趾

O脚・X脚は骨盤の傾きをともなうことが多い傾向にあります。
姿勢の崩れから上半身の緊張が強まり、肩こりや腰痛に繋がりやすくなっています。
また、足部にかかるバランスも崩れ、指に負担がかかりつづけることで、外反母趾のリスクも高まります。

●スタイルへの影響

膝が外側に反ることや、内側に入ることで、スタイルの印象を左右する場合があります。
また、股関節まわりの血行不良が原因で、足のむくみに繋がることもあります。

●ストレッチ

ストレッチによって骨盤の傾きを改善しましょう。

・太もも前側のストレッチ（とくにX脚の方）

床に座り、片膝を曲げてかかとをお尻につけます。
その状態で上半身をうしろに倒していくと、太もも前側の筋肉をストレッチできます。

・太もも裏側のストレッチ（とくにO脚の方）

床に座り、片膝を伸ばします。
膝を伸ばしたほうのつま先に向けて、両手を伸ばす要領で上半身を前に倒していくと、太もも裏側の筋肉をストレッチできます。

●姿勢の改善

不良姿勢は身体のゆがみを生み、足の荷重バランスも崩れるといわれています。
普段より次の点に気をつけ、姿勢の改善に努めましょう。

・背中を伸ばした姿勢を意識する
・足を組まない
・左右にバランスよく体重をかけて立つ
・床に座らず、なるべくイスに座る（横座りやアヒル座りをしない）

とくにデスクワークでは、座り方に気をつけましょう。

・背もたれまで深く腰かける
・顎を引いて、背中を伸ばす
・パソコンの画面を目線のやや下（水平から20度くらい下）で見られるよう、イスや机の高さを調整する

また、同じ姿勢がつづくと股関節周辺が固まってくるため、こまめに身体を動かすことが大切です。

●ストレッチ

股関節や太ももをストレッチして、バランスを整えましょう。

・お尻のストレッチ（とくにO脚）

床に座り、片膝を立てます。
立てた膝の上に反対側の外くるぶしを乗せ、片膝を開いた状態にします。
そのまま、上半身を前に倒していくと、お尻の筋肉をストレッチできます。

・内もものストレッチ（とくにX脚）

相撲の四股ふみのような姿勢をとります。（股関節を広げて立ち、膝の上に手を置きます）
右手で右膝を外側に押しながら、上半身を左側にひねるようにすると、右の内ももがストレッチできます。
左側も同じようにストレッチして、左右の内ももをバランスよく伸ばしましょう。

●筋力アップ

O脚やX脚は、内ももの筋肉（内転筋）やお尻の筋肉（大臀筋）の筋力の低下が関係しているとされています。
内転筋と大臀筋の筋力トレーニングを行って症状の改善を目指しましょう。

・スクワット（O脚・X脚）

肩幅よりやや広めに足を広げて立ちます。
「つま先と膝の向きを揃える」「膝がつま先より前に出ないようにする」 の2点に気をつけ、お尻を下ろしていきましょう。

・内転筋のトレーニング（O脚）

イスに座り、両膝でクッションを挟みます。
その状態から、クッションを膝で潰すように力を入れましょう。
またスクワットをする際に、つま先を外側に向けるようにすると、内転筋に負荷をかけやすくなります。

当院ではO脚・X脚に対して、次のような施術をご用意しています。

・骨盤や姿勢、骨格のゆがみを整える矯正
・筋力低下を防ぐトレーニングコース
・むくみを取るための改善コース

また、患者様がご自宅でできるストレッチや筋力トレーニング、姿勢指導なども行っていきます。

患者様の健康な身体作りをサポートさせていただきますので、足の痛みやO脚・X脚でお悩みの方は当院までご来院ください。